ターミネーターをより楽しむ

犬がターミネーターを見分けられる理由とは?

犬は人間とターミネーターを見分けることができるため、審判の日の後の未来では人間と犬はこれまで以上に密接な関係となっている。そのため、ターミネーターと犬は切り離すことができない。
そこで映画に登場する犬が人間と接しているシーンやターミネーターを見破るシーンを集めてみた。
犬とターミネーターを追ってみると、なんとターミネーターに反応しない犬も存在する。
最後に、犬がターミネーターを見分けることができる理由も考察してみた。

※ニュー・フェイトのネタバレ有り!

映画ターミネーター

まずはシリーズ1作目となる映画ターミネーターから。今作では犬がターミネーターに向かって吠えるシーンが多め。

T-800の訪問に吠える犬


主人公のサラではなく、最初のターゲットとなったサラ・コナーを殺害する際に庭にいる白い子犬がT-800に向かって吠え続ける。
初めてターミネーターと犬が対峙するシーンであり、犬がターミネーターを判別できると分かるシーンでもある。

未来のアジトにいる番犬たち


未来の世界の描写で、カイルがアジトに戻ってくる際に犬に自分のにおいを嗅がせるシーンがある。
犬に対してにおいを嗅がせることで自分が人間であることを証明する。
その後、突然犬が吠えはじめることでアジトにターミネーターがやってきたことが分かる。

TIKI MOTELの番犬


TIKI MOTELのフロントには番犬がいる。
初めてTIKI MOTELに訪れた際にカイルはこの犬に自分のにおいを嗅がせている。
その後、居場所がバレたサラとカイルのもとにT-800がやってくるがこの時TIKI MOTELの入り口にいる番犬に吠えられている。

サラとカイルが車で逃げるがその時は尻尾を振って見送る番犬。しかし、T-800が走って二人を追い掛ける際にはT-800に向かって吠える。非常に利口な犬である。

サラが連れている犬


物語ラスト、メキシコとの国境付近にあると思われるガソリンスタンドで給油するサラ。
この時、サラの車の助手席には大きな犬の姿がある。ターミネーターがいつ訪れても良いように、番犬として一緒にいるのだろう。

ターミネーター2

T2では新たなターミネーターT-1000が登場するが、もちろん犬にはT-1000も判別できる。

物語序盤でT-1000に対して吠えないマックス


物語の序盤、見事にT-1000は犬の嗅覚から逃れた。
ジョンの写真を入手するためにジョンの家を訪れたT-1000だが、家の裏庭にいる犬のマックスが画面に映り込む。
その時マックスは多少落ち着かない様子があるものの普通に過ごしており、訪れたT-1000に対して吠える素振りを見せない。T-1000との距離が遠すぎたのだろうか。ここはT-1000の勝利と言えよう。

家の中のT-1000に吠えるマックス


ジャネルに変身したT-1000はジョンの家でジョンの帰り待つが、その時ひどく吠えるマックス。
電話越しにジョンの声を模倣したT-800が、マックスの名前をウルフィーと呼ぶが、名前が違うことを知らずにそのまま対応するT-1000だった。
電話が切れた後T-1000は元の警察官の姿に戻ると、マックスの元へと近寄り、首輪からマックスの名前を確認する。この時マックスは殺されてしまったものと思われる。

エンリケの犬がT-800に向かって吠える・・・が?


エンリケの隠れ家に到着してヨランダたちが姿を表した時に出てくる犬がT-800を見つけたからか吠えている。
しかし、その後車を修理した後にT-800とジョンがハイタッチしているシーンでは、2匹の犬は吠えずにじゃれ合っている。
何が犬たちをそうさせたのだろう。これはT-800が少しずつ人間に近づいているということだろうか。
後述するターミネーター ニュー・フェイトでも同様のシーンがある。

ターミネーター3にはターミネーターと犬が対峙しない


ターミネーター3にはターミネーターと犬が対峙するシーンは存在しない。
犬自体は登場しないが、T-Xが動物病院にケイトを探しに来た際には、預かっている犬たちがひどく吠えている。
その後、T-Xが動物を預かっている部屋に吹き飛ばされてくるが、その時は犬の鳴き声は聞こえない。爆発に巻き込まれてしまったのだろうか。
T-850が動物病院の中にジョンを探しに来るが、その時ももちろん犬の鳴き声は聞こえない。
ちなみにケイトの動物病院に来る動物は犬ではなくハーキュリーズという猫である。

ターミネーター4には犬は登場しない

ターミネーター4(ターミネーターサルベーション)は戦争中の2018年であるにも関わらず、犬が登場しない。
犬の代わりに磁石の地雷が基地の周りに設置されている。
金属でできているターミネーターに反応する地雷である。
犬が登場しない理由としては、まだこのときは皮膚がゴムで大柄であるT-600が主流であり、生きた細胞で金属の骨格を覆ってあるT-800が登場する前の時代なので、犬を飼う必要性があまりなかったのだと考えられる。

ターミネーター ジェニシスでは冒頭に1匹の犬が登場


物語冒頭で、子どもの頃のカイルが下水道で犬と出会う。
その時後ろから迫るターミネーターに向かって激しく吠えている。恐らくこの時はT-800が製造されていないと思われる。
ジョンの攻撃によってカイルは命拾いする。その後その犬がどうなったかは不明である。

ターミネーター ニュー・フェイト

カールの山小屋の犬は吠えない

山小屋に潜むT-800が暮らすロッヂでは、大きい犬を飼っている。
T-800の横にピタリと寄り添い、決して吠える素振りは見せない。これは、よりT-800が人間に近づいたためと考えることができる。

なぜターミネーターに吠えるのか

ここまでターミネーターに犬が吠えるシーン吠えないシーンを紹介してきた。
しかし何故犬がターミネーターを見破ることができるのだろうか。この件について簡単に考察してみた。

ニュー・フェイト公開以前の考察

ターミネーター4で、ターミネーターたちは交信に短波を使ってスカイネットと交信している事がわかる。シグナルを入手することによって機械を制御しようとする抵抗軍だったが結局これは偽りのシグナルだった。
ターミネータージェニシスではこの設定が別の形で生きていると思われるシーンがある。それはスカイネットを破壊した際に全てのターミネーターやハンターキラーがその活動を停止するシーンである。
このシーンからターミネーターたちは特定の短波の送信と受信を繰り返しており、常にスカイネットから命令を受信しているものと考えられる。実際にターミネーター4では様々な情報をスカイネットセントラル(恐らくスカイネット中枢にも)に送信している。
この短波は人間には感じることができないが、犬は感じ取ることができるのではないだろうか。
しかし、このような設定だとすると、スカイネットがない時代の1984年などではスカイネットから送信される電波を受信できないため活動が停止するのではないかという疑問も湧いてくる。
この点に関しては、過去に送られるターミネーターたちに限っては短波の命令がなくても独立した特別な命令(過去に戻ってサラやジョンを殺すような特別任務)に従うようにプログラムされていると考えれば収まりが着く。T2のT-800は35年後のジョンがプログラムし直して、T3のT-850はケイトがプログラムし直して過去に送っている。
受信はしないものの、ターミネーターはスカイネット宛に短波を送り続けているため、その短波を犬がキャッチするというわけだ。

これらのことから、犬がターミネーターたちを見分けることができるのは、ターミネーターがスカイネット宛に短波を送信しているためと考えられる。

ニュー・フェイト公開後の考察

サラとジョンによってスカイネットは作られることがなくなったが、審判の日が起きた未来ではスカイネットはジョンを殺害すべく数々のターミネーターを送り込んでいた。既にスカイネットが作られない未来となった状態で、遺物として残されたターミネーター。
このターミネーターがニュー・フェイト公開前の考察のように、スカイネットに対して電波を送り続けていれば電波に反応して犬が吠えているという説は濃厚となる。

ニュー・フェイトではジョンを殺害するという任務を遂行したT-800は目的を失い、20年かけて人間に近づく学習をし人間の感情に近いものも手に入れることができた。任務終了から20年以上経ち、本来は機械ではあるものの、客人にコロナを用意し、椅子に腰掛けるよう促すなどもう人間として振る舞うようになっていた。
そんなT-800はカールと名乗り、家族を作り、犬を飼って山奥で生活している。その犬を近くに座らせ頭を撫でるシーンがある。もし、スカイネットに対しての電波に反応しているのなら、犬はそれに反応し激しく吠えるため飼育は不可能である。自身でスカイネットへの送信を止めることができるのであれば、他のターミネーターもそうしていたはずだ。
このことから、当初考えていたスカイネットに送っていた電波に犬が反応していたという考察は弱くなってきた。

ニュー・フェイトで興味深いのは、T-800が人間に近づくために多くの時間を費やし、実際にそれに近づいたことだ。

1作目では冷徹な殺人マシーン、2では人を殺さないとジョンと約束しそれを果たした人間を守るマシーン。この2作に関してT-800はサングラスを着用していた。
しかし、今作でダニー一行と合流した際、サングラスを手に取るがサングラスを着用することはなかった。これは、任務を遂行する機械ではなく、自分で物事を判断できる人間に近くなっている証とも言える。

ニュー・フェイトのラストシーンで窮地に陥るダニー。そのすぐ横には爆発に巻き込まれて機能を停止しているT-800がいる。サラはダニーを助けるように求めるが、一向に動かないままだった。
サラはジョンを殺した殺人マシーンであるT-800をカールとは呼ばないと告げ、一緒に戦うようになっても一切T-800をカールとは呼ばなかった。しかしこのピンチの状況でサラはT-800をカールと呼びダニーがピンチであることを伝える。
すると、名前を呼ばれたカールは目を覚まし、ダニーを助けRev-9の破壊に成功するのだった。
これらの流れを見ると、T-800はカールなのである。

T2では物事の学習を始めたT-800と共にエンリケの隠れ家に行った際に、ジョンとT-800の周りで駆け回る犬たちは吠えていない。最終的に、人間がなぜ泣くかも理解するようになっていた。
ニュー・フェイトでも人間に近づき、息子を持ったカールはサラがジョンを失った気持ちが分かるようになり、人間の愛とは別の似たようなものも感じることができるようになっていた。

結局、犬は何を見てターミネーターを見分けることができるのか。ここまでの状況を鑑みると、犬はターミネーターの電波ではなく、物事を判断できない機械が発する独特の無機質で内側から滲み出るマシーンの雰囲気を感じ取っているのではないかと考えられる。

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